その中でも、世界の300空港600カ所以上のVIPラウンジが無料で使える「プライオリティ・パス」への無料入会特典と、「24時間対応コンシェルジュサービス」というプラチナカードの2大特典を備えて、誕生した《セゾン》プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードは、年会費21,000円という衝撃のハイコストパフォーマンスぶりがヒットし、2005年10月の誕生以来、人気ゴールドカードとして定着しています。

驚愕のハイコストパフォーマンス・プレミアムカードとして、強固な人気を確立している《セゾン》プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード
そのライバルカードとして誕生したのが、国内カード発行元最大手の三菱UFJニコスが発行するMUFGカード・ゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード(年会費21,000円)です。
後発カードであるMUFGカード・ゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードは、《セゾン》プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードに対抗するだけのハイコストパフォーマンス性を備えていそうなものですが、一見するところでは、《セゾン》プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードに勝るほどのコストパフォーマンスをもっているようには見えません。
そのため、誕生後1年余りたった今も、同カードは、《セゾン》プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードほどの人気カードにはなっていません。
しかし、三菱UFJニコスがわざわざライバルカードに勝てないカードを発行するはずがありませんので、一見するだけでは分からない同カードの長所があるはずなのです。
MUFGゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードの魅力は?
MUFGゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードの長所は何かというと、ズバリ「海外コンシェルジュサービス」です。
「海外コンシェルジュ」ときくと、何だ、せっかくコンシェルジュサービスが付いているといっても、海外で利用できるだけなのなら、あまり魅力ではないな、と感じる方がいらっしゃるかも知れません。実は私もそういう印象を抱いてきました。
ところが、よく調べてみると、同カードの「海外コンシェルジュサービス」は、アメリカン・エキスプレス本家の指導の下、アメリカン・エキスプレスのスタンダードを維持したサービスを国内・海外を問わず、24時間通話料無料で提供するサービスなのです。
「コンシェルジュサービス」は、海外出発前の渡航先情報の案内や各種チケット手配だけでなく、ビジネス向け通訳・翻訳、バンケット、会議室などの連絡先紹介や、花などのギフト手配など、ちょっとした私設秘書的なサービスを24時間年中無休で提供してくれますから、ビジネスで忙しい方には、日常的にもかなり重宝するサービスですが、
土地勘の分からない海外において、同様のサービスを日本語で提供してくれるとなると、国内での利用以上に心強いサービスであることはいうまでもありません。
一方、《セゾン》プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードの「コンシェルジュサービス」はというと、どうも、海外からの利用には対応していないようです。
ちなみに、海外でのコンシェルジュサービスは、アメリカン・エキスプレス本家のアメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード(年会費105,000円)でも、もちろん提供しています。
《セゾン》プラチナ・アメックスとMUFGゴールド・アメックスのサービス比較
コンシェルジュサービスが海外未対応なのは玉にキズですが、《セゾン》プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードの長所はというと、これは、10本の指でも数えきれないくらいに沢山あります。
以下、MUFGゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードとサービス比較を記してみます。
海外旅行保険の補償内容: セゾンプラチナ◎ > MUFGゴールドアメックス○
航空機寄託手荷物遅延費用: セゾンプラチナ◎ > MUFGゴールドアメックス○
航空機遅延・乗継遅延費用: セゾンプラチナ◎ > MUFGゴールドアメックス○
国内旅行保険の補償内容: セゾンプラチナ○ < MUFGゴールドアメックス◎
ショッピング保険: セゾンプラチナ◎ > MUFGゴールドアメックス○
AMEXプレミアム特典「オントレ」: セゾンプラチナ◎ > MUFGゴールドアメックス×
ポイント還元率: セゾンプラチナ◎ > MUFGゴールドアメックス○
マイレージ移行: セゾンプラチナ◎ > MUFGゴールドアメックス○
ハーツNo.1クラブゴールド: セゾンプラチナ○ = MUFGゴールドアメックス○
コナミスポーツクラブ利用会費: セゾンプラチナ◎ > MUFGゴールドアメックス×
国内健康電話無料相談: セゾンプラチナ× < MUFGゴールドアメックス○
西友・リヴィン優待: セゾンプラチナ◎ > MUFGゴールドアメックス×
国内でのステイタス: セゾンプラチナ○ < MUFGゴールドアメックス◎
海外でのステイタス: セゾンプラチナ◎ > MUFGゴールドアメックス○
あと、カードデザインは、MUFGゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードの方が格好いいと思うのは、私だけではないと思います。

ブラックカードをイメージさせる三菱UFJニコスの最上級プレミアムカード「MUFGカード・ゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード」(2008年発行当時の券面)

2010年4月26日、名実ともにプラチナカードへランクアップした
MUFGカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードの新券面
しかし、《セゾン》プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードは、やはり、「プラチナ」であるのに対し、MUFGゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードは「ゴールド」です。
カードランクの選定にあたっては、アメリカン・エキスプレス・インターナショナルInc.のチェックも入るのでしょうから、アメリカン・エキスプレスにとっては、厳然?としたランク分けがなされているようです。
たとえば、両カードともアメリカン・エキスプレス本家が提供する各種サービス(ゆとりのトラベル特典「ストレスフリートラベル」など)には対応していませんけれども、
アメリカン・エキスプレス・インターナショナルInc.が準プラチナクラスの提携プレミアムカードのみに提供しているプレミアム優待特典「オントレ」については、《セゾン》プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードは、利用対象となっている一方、MUFGカード・ゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードは利用対象外となっています。
三菱UFJニコスが、もしこのカードを「MUFGカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード」とし、《セゾン》プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードのように、「オントレ」が使えるようにしていれば、もっと人気は上がるはずだと思いますが、三菱UFJニコスが、そのようにネーミングをしなかったのは、将来的に、アメリカン・エキスプレス提携プラチナカードを発行したいという思惑のゆえではないかと思います。
今後、「MUFGカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード」が発行開始されるならば、入会は招待制とし、そのインビテーションは、MUFGカード・ゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードの優良会員を中心に送られるということになるのでしょうか。
≪2010年4月30日追記≫
三菱UFJニコスは、2010年4月23日付のニュースリリースで、上述のMUFGカード・ゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードを、「MUFGカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード」としてリニューアルし、2010年4月26日より会員募集を開始することを発表しました。
MUFGプラチナアメックスでは、プレミアムサービス「スーペリア・エキスペリエンス」の質が「オントレ」と同一ランクにグレードアップしています。
≫MUFGプラチナアメックスv.s.《セゾン》プラチナアメックス
※4月26日より、「MUFGカード・ゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード」は、年会費2,000円のMUFGカード・ゴールドのアメリカン・エキスプレス提携カードの名称となりました。
《セゾン》プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードとのサービス詳細比較を含むMUFGカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード徹底解説をこちらにアップしました。